言いたくても言えないコト
なにも医者の診断にケチをつけるつもりはありません。
医師の場合、西洋医学的に、科学的根拠が無いものを信頼してはならないのがルールですから。
なので、患者さんがいくら「痛い痛い」と泣き叫んだとしても、
検査結果に何も出なければ「どこも異常はない。何ともない。」としか言いようがないのです。
医師のそんな判断も、立場が医師であるならば、それで正しい診断なのだと思います。
間違っているとも思いません。
ただ、その場合、患者さんはどうなるの?
そこで、東洋医学の出番です。
レントゲンに写らない症状や、原因不明の痛みなども、
鍼灸治療によって症状を大きく緩和させる事ができたり、症状を完治させることに成功した。そんなケースを、これまでに何百回となく見てきました。
西洋医学で効果が薄かったり、効かないのであれば、その治療をずっと続けるのではなく、東洋医学に頼ってみるのも有効的な方法だと思います。
医師に対して、
「鍼(はり・針)治療が、どうして身体に良いのか理由を答えよ。」
と質問をしても、医師は立場上「解らない」としか答えようがないのです。
科学的に証明されていない「ツボ」の効果についても、立場上「効果がある」とは言えないのです。
本当は鍼(はり・針)で治療できる症例や、むしろ鍼(はり・針)が効果的で治療に適しているような症例があることは、
医師ならば百も承知はずですが、そう答えるしかないのです。
難しい問題ですね。
とは言え、東洋医学の漢方薬も数十年前から日本の大学病院でも処方されるようになっています。
しかし、この漢方がどんな症状に効くのかは理解していても、「ではなぜ効くのか?」という問いに、正確に答えられる医師はいないでしょう。
それでも漢方薬の効果の大きさを、西洋医学側も軽視はできなくなり、今では多くの病院で処方されるようになったのです。
理由がはっきり解明されていなくとも、実際になぜか効いてしまう東洋医学は、
制約が厳しい日本の医療現場においても、徐々に取り入れられ初めているのは事実です。
アトピー性皮膚炎の子供に漢方薬を処方することも、一部の病院では数十年前から臨床試験的にですが、積極的な処方が推し進められています。
神秘に満ちた東洋医学は、アジアを中心にだんだんと世界に広がっていくでしょうから、未来の日本では、もはやあたり前の治療方法になっているかもしれません。